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「書き損じはがき」による寄付について(平成29年7月12日)

宮城県女川町役場にて(左が山野校長)

宮城県女川町役場にて(左から山野女川中学校々長、村上教育長、松村理事、畠山理事長)

 当財団では、サイエイグループのほか以下の企業様のご協力をいただき、本年の年賀状を中心に、「書き損じはがき」を回収させていただきました。それを現金に換金した額は、59,012円となりました。

 この使途について、本年5月の評議員会で協議をいたしました。本年度は、「書き損じはがき回収キャンペーン」の趣旨に則り、換金額に応じた金額を東日本大地震の被災地への教育支援金として寄付することに決定いたしました。また、寄付先につきましては、継続的に支援することが重要だとの観点から、四年目となりますが、本年も宮城県女川町の教育委員会に決定いたしました。

 7月12日(水)午後1時30分に、畠山理事長と松村理事が女川町教育委員会を訪ね、村上善司教育長に、「教育支援金」として、6万円を直接お渡しいたしました。そこには、女川町立女川中学校の山野和好校長、教育委員会の今村等教育総務課長に同席いただきました。

 村上教育長からは、「毎年の支援金に心から感謝申し上げる」との言葉を頂きました。そして、「女川中学校、女川小学校で、児童・生徒のために大事に使わせていただきます」とのことでした。

 その後、教育長を中心に、女川町の昨年からの復興の状況を伺いました。共同住宅は、8割がた完成していること、女川中学校・女川小学校は、小・中一貫校として、町の中心部に建設されることが決まったこと、完成は平成32年の予定とのこと、など伺いました。

 また、当財団の取組もご紹介させていただきましたが、事業の一つである「支援教育カウンセラーによる中学不登校に関する無料相談会」の話に関連し、中学不登校の現状の話になりました。中学不登校に関しては、宮城県が全国で一番多いということでした。東日本大震災が生徒に与えた影響が原因かと思い伺いましたところ、生徒より、親の世代に与えた影響が大きいとのことでした。親の世代の「喪失感」が子ども世代に影響を与えているとのことでした。

 それらに対して、教育長、校長等関係者が懸命に対処されているご様子が感じられました。私どもも、微力ですが、各種相談会にしっかりと取り組んでいこうと、気持ちを新たにした次第です。

 教育長たちと有意義な話を終えた後は、一年ぶりの女川町の様子を見ながら帰路につきました。昨年完成した商店街「シーパルピア女川」がその後、どのようになっているか、大変興味がありましたので、途中、寄ってみました。

「シーパルピア女川」の入り口に当たる道路沿い(女川駅の向かい側)に、銀行や郵便局、消防署ができておりました。 「シーパルピア女川」から、女川港を望むとまだまだ造成中ですし、駅の西側など造成中の所も多々ありますが、着実に復興を遂げていることが実感されます。「金華山」行きの航路も、不定期ですが、開通したようです。

 それにしても、震災からはや六年。今でも、仮設住宅に住んでおられる方もいらっしゃるようです。この六年という年月には、当事者でないとわからない「重さ」があるように思います。

 東日本大震災の後は、熊本でも大きな地震が発生し、復興に向け努力されている方々がたくさんおられます。また、過日の豪雨では、大分県や福岡県で甚大な被害が発生しました。心からお見舞いを申し上げます。

 このように、昨今では、災害が数多く発生する日本の状況ですが、残念がら、これらすべてに当財団として支援をすることは難しい状況です。であるならば、私たちのできることとして、あの東日本大震災が風化しないよう努めようと。このことも、本年度の評議員会で決定をいたしました。

 よって、今後も、微力ですが、「書き損じはがき回収キャンペーン」を通じて応援していきたいと考えております。

 最後になりましたが、本年度も、当キャンペーンにご協力いただきました企業・団体様に心から感謝申し上げます。